あなたは議員に代表されているか 朝日新聞デジタル の記事(日曜に想う)

2017.01.09 Monday 21:56
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    朝日新聞2017年1月8日の記事に気になったものがあったのでクリップしておこう。

    国政ばかりでなく、地方である横須賀市の行政、議会にも当てはまると強く感じる。

     

    ”(日曜に想う)あなたは議員に代表されているか 編集委員・大野博人:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S12737526.html ”

     

     アイルランドの首都ダブリンで2002年に会った中年男性の憮然(ぶぜん)とした表情を思い出す。

     「われわれ国民は、赤点をとった学生なのか」

     その年にあった国民投票の取材でのことだ。欧州連合(EU)の新しい取り決め、ニース条約の批准を問う投票だった。実はその前の年にも、ほぼ同じ内容の国民投票があっログイン前の続きた。ところが、最初のときの答えは「否」だった。

     条約の発効には全加盟国が批准しなければならない。議会で決めればよいほかの国と違って、アイルランド国民投票が必要。議会なら162対4で可決できたはずが、国民は逆の答えを出した。EUの動きに急ブレーキがかかった。

     アイルランド政府は、条約の重要性を訴えるキャンペーンを繰り広げ、1年後に再投票にかけた。今度はゴーサインが出た。中年男性は批准に反対する市民団体のメンバーだった。

     「国民は(政府と同じ)答えを出すまで追試を受けさせられるみたいだ」

     自分たちが議会に送り込み代表を委ねた政治家たちは、民意を尊重しないどころか、EUや政権と一緒になって民意はまちがっているといわんばかりだ……。

         *

     自分たちは代表されていない。

     同じような気分を長年強いられて、うんざりした人たちの反乱が、昨年の政治的「事件」の頻発となったのではないか。代表制、議会制のはずなのに、自分たちが選んだ政治家や議会は自分たちを見ていない、自分たちの声に耳を傾けていない――。

     英国のEU離脱を決めた国民投票は、議会の大勢とは逆の結論だった。米国大統領選挙でのトランプ氏の勝利とサンダース氏の健闘は、2大政党の思惑をなぎ倒す出来事だった。

     イタリアでも国民投票で政府の憲法改正案が否決され、首相が辞任を余儀なくされた。オーストリアの大統領選挙でも、右翼候補こそ落選したものの、当選したのは2大政党の候補ではなかった。

     「事件」は、議会やそれを支える政党という従来の代表制民主主義の枠組みを踏み出して起きた。人々は議会選挙よりもっと直接的な政治へのチャンネル、国民投票や大統領選に殺到して思いのたけをぶつける。それが、爆発的な「事件」となる。

     浮き彫りになっているのは、「代表制」の危機にほかならない。

         *

     流れはとうぶん続くと見るのは、政治理論が専門の山崎望・駒沢大学准教授(42)。新年にはオランダ総選挙やフランス大統領選挙、ドイツ連邦議会選挙などが予定されているが「ポピュリスト政党が大惨敗を喫するとは思えない」。

     「代表制の危機」が根にあるという点で、11年のニューヨーク・ウォール街でのオキュパイ運動や日本の脱原発デモ、あるいは韓国で昨年、大統領を追い詰めた大規模デモなど、各地の異議申し立て運動につながる現象だという。

     さらに「代表」の集まりとしての立法府が権威と影響力を失っていく一方、権力を強化しているのが首相や大統領など行政府側だとも山崎准教授は指摘する。「ロシアや中国みたいに」

     けれども、相次ぐ「事件」を目の当たりにして、肝心の議員たちに、問われているのは自分たちで、代表制の立て直しが急務だという意識や動きはあるか。

     少なくとも日本ではそうは見えない。一票の不平等を根本的に解消しようとしない、何を問うのかさえ不明のまま、解散総選挙の時期を探り合う、議員自身が国会の論戦を「田舎のプロレス」と形容する……。行政府の権力強化の動きに追随する退廃した立法府の姿。

     議員たちが代表しているのは、もはや人々ではなく行政府の方だ、というフランスの歴史家、ロザンヴァロン氏が指摘するとおりの事態が進行し続けている。

     立法府を従えて権力を強める行政府と、それに対しポピュリスト政治家への傾斜や街頭デモで不満や異議を表す人々。このままでは代表制はその政治的緊張のはざまで置き去りになるしかない。

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